ドアラはナゴヤ一の人気者だがや!

 中日の人気マスコット・ドアラが7日、名古屋市千種区の千種警察署で一日警察署長を務めた。イベント前から、ファン約100人が集まり、パレードでは大渋滞が起きた。

 「こんなことは過去になかったよ」。同署の鈴木和夫署長(58)は目を丸くした。過去には女子フィギュアスケートの浅田姉妹、レスリング吉田らも同様のイベントを行ったが、警察署前に人だかりができるのは初めてだという。奇妙な動きと、ダンスで全国区となったドアラの人気はメダリストをも上回った。

 さまざまなイベントに出演してきたドアラだが、制服は今回が初めて。本物の警視正が着る制服を渡され、うれしそうにポーズを決めた。そのレアな姿を見ようと集まったファンは、ドアラが警察署から出てくると大騒ぎ。大歓声を浴びながらオープン・カーで「110番啓発キャンペーン」パレードに出発したが、大通りに出た途端に渋滞を引き起こしてしまった。これにはドライバーたちも驚きの表情だった。

 「こんなにたくさんの人たちに来てもらって光栄です。警察の制服は似合っていると思いませんか?」

 予想を超えるフィーバーを巻き起こした人気者はしてやったりの表情?

 だった。今季にかける悲壮な覚悟まで明かした。

 「いつも自主トレはしませんが、今年はします。う年なのでぴょんぴょん飛びまくります!」

 本拠地開催試合の7回に行われるドアラのバック転は成功すればチームが勝つと言われている。だが、昨季は大事な試合でことごとく失敗。ロッテとの日本シリーズでも成功は1度だけ。選手から不満の声が上がっているという。球団は今季からスクリーンでバック転成功率の表示を検討。重圧に打ち勝って、成功率を上げるために自身初の自主トレを決意した。【鈴木忠平】

 [2011年1月8日10時59分

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