オリックスT-岡田外野手(22)が、元祖ゴジラの足跡をたどる。7日、神戸市内での自主トレを公開。昨年33発のパ・リーグ本塁打王は「144試合出場、34発以上、100打点」と3つの最低ノルマを課した。中でも打点にこだわった。

 「状況で犠飛がほしい時は打ちます。本塁打を全部打てるにこしたことはないけど、状況に応じて配球も変わるし、甘い球は来ないでしょう。そこを何とか。100打点はいきたい」

 今年で23歳。あこがれの松井秀喜も23歳のシーズンで初めて100打点を超え、全試合出場と30発超えも同時に達成した。偉大な名前に「自分は自分でいきます」と遠慮気味だったが、昨年の96打点から上積みは十分できる。幼少時から実家のテレビでは巨人戦しか見なかった。履正社高で55発を放ち、背番号55を背負う同じアーチストとして親しみやすい目標ができた。その上で昨年の称号はもう過去の事として流した。

 「守るというか取りに行く挑戦者の気持ち。中村さんも普通なら40本打つので食らいついていく」

 西武中村の故障離脱がなければ無冠だったと危機感を抱いた。ノーステップ打法を継続しつつ、硬いと指摘される股(こ)関節を柔らかくするメニューで11年型T-岡田をつくる。

 現在は外食を減らし、寮の食事でベスト体重105キロへと絞り込み中。先日はマリナーズ・イチローからTバック着用の珍指令を受けるほど球界の注目度はアップ。「気にしてもらえるのはありがたいですが…」。成長過程の大砲が今年も日本中の度肝を抜くアーチをかける。【押谷謙爾】

 [2011年1月8日11時38分

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