右肩痛からの完全復活を目指す阪神金本知憲外野手(42)が、すでに投球を解禁していることが明らかになった。15日、大阪市内のホテルでアドバイザリー契約を結ぶファイテン社のトークショーに出演し、明かした。

 金本

 キャンプインの2月1日にネットスローができればいいなと言うプランを立てています。と言うか、実はもうネットスローを始めてます。ここ何日か(右肩の)状態が上がってきている。ネタ明かしじゃないですが、結構、強くやっています。

 思わぬ報告に、今季中の完全復活を信じて集まった85組、170人のファンは「オ~」という驚嘆の声を上げた。さらに期待も込めた盛大な拍手が送られると、壇上の金本も満面の笑みで応えた。

 当初の予定より2週間以上も早く突き進む復活ロード。ネットスローの段階とはいえ、復活へ確実に前進していることは間違いなさそうだ。「(痛める右肩の状態が)厳しいなと思ったら良くなって、良くなったなと思ったら悪くなって」。昨年から一進一退の繰り返しだが、現在は「良くなったままです」と好調をキープしている様子だ。

 自主トレを再開した翌6日には、いきなり本格的なティー打撃を敢行。7日にはシャドーピッチングを再開するなど、復活ペースは上昇カーブを描くばかりだ。3日連続で訪れたこの日の鳴尾浜でも、金本本人は「打ってません。ガセネタです」と笑顔で否定したが、室内練習場からはティー打撃の打球音が響くなど、順調に復活ロードを歩んでいる。

 テレビ出演した10日、金本は「肩が治らなくて、去年のような感じなら辞めざるを得ない」と引退覚悟で11年シーズンに臨む決意を示したが、この日は「肩が万全なら、まだまだ足腰は元気なので、元気に144試合フル出場する」と語った。志の高さが、この男を支えている。

 [2011年1月16日10時39分

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