オレ流ノック、お願いします!

 中日のドラフト2位吉川大幾内野手(18)が20日、沖縄キャンプ名物の、落合監督による「オレ流ノック」を志願した。落合政権下で高卒ルーキー初の1軍キャンプスタートが内定している球団の宝。守備強化のため、過去主力にも“犠牲者”続出の超ハードメニューに手を挙げた。

 吉川

 もし受けさせていただけるなら、喜んで。元気良く、しっかり受けさせてもらいたいです。

 「立浪2世」と評判の黄金ルーキーは目を輝かせた。新人合同自主トレ初日から高校生離れした身体能力を披露。ただ、遊撃の内野守備を課題にする。「ボクは本格的に内野に転向してまだ1年くらい。プロの内野手は、中学校の時からずっと内野をやって来た人ばかりだと思うので」と、レベルアップが急務だと痛感している。

 名門PL学園では2年夏まで外野手。中学校時代も投手と内外野を兼務。経験不足を猛練習で補い、ヘトヘトになって体に覚え込ませる覚悟だ。この日も、屋内練習場にこもり、居残りで同期入団の森越と2人で交互にノックを受け細かい動作をチェックしていた。

 もっとも、オレ流ノックは「受け手」を選ぶ。手を挙げれば簡単に実現するものではない。期待が大きい選手を指揮官自ら指名する形。07年には森野が2時間以上も連打にさらされ、脱水症状で失神寸前となった。難易度は高い。ただ、実現して乗り切ることができれば、キャンプ1軍どころか開幕1軍も夢ではなくなるはずだ。【八反誠】

 [2011年1月21日11時0分

 紙面から]ソーシャルブックマーク