甲子園に黒虎復活!

 阪神が今季の交流戦復刻版ユニホームに、48年~49年にかけてビジターで着用した黒のユニホーム(厳密には紺色)を検討していることが23日、分かった。昨年8月、着用した6試合で1試合平均10得点をたたき出したが、甲子園でプレーしていなかった。ブラック・タイガー軍団が聖地によみがえる。

 平成のダイナマイト打線、ブラック・タイガー軍団が、再び猛威をふるう。阪神が恒例の交流戦復刻版ユニホームに「黒虎」を検討していることが分かった。球団幹部が、口にした。

 「それ(黒虎)を考えています。1シーズンで終わらせるのはもったいないでしょう」

 黒虎は、48~49年にかけてビジターで着用した黒(厳密には紺色)のユニホームだ。4番藤村富美男らを擁して「ダイナマイト打線」の異名をとった。

 昨年8月にセ・リーグ合同企画「オールド・ユニホーム・シリーズ2010」で、半世紀以上の眠りから覚めた。タテジマが代名詞の阪神で絶大なインパクト。しかも着用した6試合で1試合平均10得点と打線が爆発した。4勝2敗と勝ち越し、8月25日広島戦では球団新記録の22得点をマーク。「新ダイナマイト打線」の名前が定着するほど話題をさらった。

 選手間でもブラックは好評。214安打男のマートンも「黒は好きだ」と心をおどらせていた。

 阪神は05年の交流戦から期間限定で特別ユニホームを着用して、ファンを喜ばせてきた。現在5パターンのユニホームを使用している。今年8月のセ・リーグ合同企画は別の趣向が用意される見込み。それに伴って黒虎再登場を検討中だ。

 理由はずばり聖地・甲子園。球団幹部は言う。

 「黒のユニホームを甲子園でまだ着ていない」

 昨季の黒虎ユニホームは京セラドーム3試合、長野1試合、横浜2試合だった。ファンから「甲子園で黒虎を見たい」と要望も高まっていた。球団では昨季の終盤戦に黒虎を緊急登板させる計画も浮上していたほど。虎党の声に応える復活プランでもある。

 交流戦で黒虎ダイナマイトが爆発して、ペナントレースで大きなリードを奪う-。6年ぶりの悲願へ、甲子園で黒虎が暴れ回る。

 [2011年1月24日10時59分

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