異色の全面抗争?

 が、また白熱した。日本ハム・ダルビッシュ有投手(24)が6日、今キャンプのテーマに掲げているオビスポの教育を本格化させた。潜在能力の高さを認めており、取り組みの甘さなどを指摘し更正させることを明言。強い誓いから一夜明け、お小言を連発も、この日も響かず、空振りに終わった。

 今回の事の発端は、ある日の昼食を目撃したことから始まった。ダルビッシュの証言によれば「カツカレーを2杯食べていた。野菜をまったくとらない」と好き嫌いをたしなめたというが、改善の気配なし。オビちゃんは「いっぱい食べているのに…。頭がおかしいよ」と薄ら笑いを浮かべ、軽々と一蹴した。助言には「ありがたい」とは言ったが、変わらずじまいだ。

 オビちゃんは、どこ吹く風でマイペースを貫いている。この日は初めて打撃投手を務める節目。それでもほぼ全選手が各自でウオーミングアップを開始している午前9時10分過ぎに、悠然と球場入りした。ダルビッシュが「オビスポ、遅いよ。9時、リミット」とたしなめても、右から左へ聞き流す。「オソクナ~イ!」と応戦する始末だ。

 従うと口では言うが、まったく問題行動に変化なし。ダルビッシュも「あいつの場合は、うそでしょ」とあきれながらも、真正面から向き合っていく腹を決めたよう。伝授したチェンジアップを打者相手に試投し「いいよ」とご満悦の不思議男に、最後まで猛口撃。「あいつの場合は(完璧が)半分くらい」と、突き放した。日増しに激化するダルビッシュVSオビちゃんのいたちごっこは、まだまだ続く。【高山通史】

 [2011年2月7日10時31分

 紙面から]ソーシャルブックマーク