<オープン戦:広島2-1ロッテ>◇6日◇尾道

 TK砲のツープラトン打線にお任せ!

 広島の新外国人チャッド・トレーシー内野手(30=マーリンズ)が6日、ロッテとのオープン戦(尾道)に「3番三塁」で先発し、2安打を放った。オープン戦では、栗原健太内野手(29)と3、4番を入れ替えながらの起用が続く。シーズンでも相手投手に応じ、臨機応変に使い分ける可能性が出てきた。

 渋すぎる弾道が、野村謙二郎監督(44)のハートをくすぐった。両チーム無得点で迎えた3回2死三塁。先制点を欲しい局面で、3番トレーシーが打席に入る。追い込まれてからが見せ場だった。5球目だ。ロッテ・ペンの緩いチェンジアップに、一瞬、グッと間合いを図り、的確なミートで中前へ。力任せではない打撃内容に指揮官も喜んだ。

 野村監督

 あそこで途切れるところで1点は大きい。素晴らしい。日本の野球に慣れてきている。最初空振りして追い込まれるとコンパクトに振りに行く。打率の残る打撃をしている。

 セールスポイントはメジャー通算79本塁打が示す長打力だけではない。チームの得点力アップこそ新助っ人に求められる使命だ。昨季のチーム596得点はリーグ4位。上位浮上のためにも得点力アップは欠かせない。オープン戦では3番で2試合、4番で5試合起用された。いずれの打順でも安定した成績を残し、17打数7安打、打率4割1分2厘に上昇。得点力を最大限まで高めるため昨季まで不動の4番だった栗原と打順を交互し、理想の並びを探る。

 野村監督

 走者をかえしたり、チャンスメークをしたり、期待している。栗原にしても本人が(4番に)こだわらないなら、いずれにしても3、4、5番になる。いずれは(打順を)決めないといけないけど、シーズン中も、こういうケースはあるかもしれない。

 新助っ人の確実性は買われ、公式戦でも3、4番の打順でTK砲を併用する腹案も明らかになった。

 トレーシー

 今の時期は開幕に向けて、状態を上げるのが自分の仕事。2ストライクの場面で仕事できてうれしい。大きいのを狙っているわけじゃない。確実なヒットを心掛けている。3、4番は特に問題ない。

 明日8日には米国からケート夫人と2人の愛娘らが来日予定。「1カ月くらい会っていないからね。会えるのが楽しみだよ」。キャンプ中はインターネット電話のスカイプで連絡を取り合うのが日課だった。新天地での生活環境も整い、頼もしい助っ人は地に足をつけてサクセスストーリーを思い描く。【酒井俊作】