キング弾に負けない-。広島野村謙二郎監督(44)が、2日から慈善試合として開催されるヤクルト2連戦(神宮)で、全力プレー披露を誓った。3月29日に行われたサッカーの震災復興支援チャリティーマッチで、ゴールを決めた同学年のFWカズ(44=横浜FC)に刺激を受け、プロ野球の力をグラウンドで示す意気込みだ。
同学年の現役プレーヤーに刺激を受けた。サッカーの震災復興支援チャリティーマッチ(3月29日)で、同学年のFWカズが日本代表からゴールを決めた。サッカー好きで、日本代表戦などをよくテレビ観戦する指揮官は、面識こそないが、同学年のカズのプレーに注目していた。大舞台で見せたゴールに興奮気味に話した。
「すごかったね。役者が決めたし、ファンも盛り上がっていた。みんな真剣にプレーしていたしね」。
そして、カズをはじめ個々の選手が被災者のために全力でプレーする姿に、あらためてスポーツの持つ力を感じ取ったという。
「スポーツは人の心を打ちますよ。我々もやらないと」。
もちろん、被災者の苦境は理解している。公式戦を実施することに、賛否両論があることも分かっている。それでも、プロ野球としてやるべきことは、やらなければならない。
「被災者の方々は大変ですし、それをそれぞれの心で受け止めたうえで、僕ら元気な者がしっかりとしたプレーをお見せすることも、(自分たちの)義務だと思います」。
ゴールを決め、ダンスで舞うことはできないが、試合を盛り上げるためにベンチでタクトを振る。慈善試合とはいえ、本番モードで選手を指揮するつもりだ。
シーズンを見据えた場合、今回の遠征の持つ意味は大きい。これまでは震災の影響で主に本拠地のマツダスタジアムでの練習や他球団との練習試合が続いていた。開幕前に、敵地での試合を経験できることはプラスになる。
石原選手会長以下、広島の選手も試合前の募金活動に参加する。石原も「できるだけのことはしたい。練習の都合で参加できない人以外はみんなでやるつもりです」と話す。
関東でも広島ファンが多く集まる神宮球場を舞台に、グラウンドとスタンドが一体となって、被災地に思いを伝える。【高垣誠】



