思いよ、被災地に届け!

 阪神真弓明信監督(57)がきょう2日からの慈善試合・横浜2連戦(横浜)で開幕さながらの真剣勝負を約束した。金本知憲外野手(42)の左翼スタメンや指名打者制を使わない本番モード。「シーズンと同じような気持ちで戦う」とプレ開幕戦に見定めた。

 真弓監督は厳しい表情を崩すことなく、横浜に向かう新幹線に乗り込んだ。チームにとって、今季初の関東遠征。単なる練習試合ではなかった。きょう2日から横浜2連戦は被災地の復興を願う慈善試合に指定されている。

 「ずっと同じ気持ちでやっているよ。真剣勝負で…」。

 東日本大震災が発生した11日から、被災者を思う気持ちは変わりないが、あらためて全力で勝利を目指すことを約束した。

 敵地横浜で行う2試合は、プレ開幕カードと言える。4月に組んだ練習試合6試合で、観客が入るのは、この横浜戦だけ。「やはり無観客だと、雰囲気が違うな」。歓声のない実戦形式の合同練習に、指揮官は首をひねったこともあった。ファンが集うスタジアム。選手にとっても、発奮材料となり、プレーにも力が入る。

 真剣勝負と位置づけた試合だけに、選手起用にもその心意気を表現するつもりだ。ベストオーダーか、と問われると、静かにうなずいた。「そうだな」。右肩痛からの復活を目指す金本が今季3度目となる左翼守備に就く予定だ。藤川や小林宏、久保田のトリプルKもスタンバイOK。城島も初めて連戦で試合に出場する可能性がある。3月20日の日本ハム戦(札幌)でも6番左翼金本、7番捕手城島が入った開幕布陣だったが、今回はさらに指名打者制も使わず、投手を打線に組み込み、通常のリーグ戦と同じ布陣を編成する。

 「お客さんも入って、盛り上がるだろうし、シーズンと同じような気持ちで戦う」。真弓監督は力強く胸の内を明かした。9番に投手が入ることで、バントや盗塁など実戦さながらの真剣タクトを振るうのは間違いない。月も替わり、再延期となった12日の広島との開幕戦(甲子園)まで、2週間を切った。チームの調整も順調だ。あとはもう1度、緊張感を高めていくだけ。慈善試合が、11年の真弓阪神を披露する場となる。【田口真一郎】