<ソフトバンク1-2オリックス>◇12日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンク小久保裕紀内野手(39)がプロ野球史上16人目の400号を放った。4回、オリックス・フィガロのスライダーを打ち抜いた。両翼100メートル以上の球場が本拠(東京ドーム、福岡ヤフードーム)の選手では初の大台に達したスラッガーらしく、記念弾は最深部の左中間席へ。ホームを踏むと両手を腰付近でグッと握り締めた。通算200投手目からのアーチ。快挙が重なった。
03年に前十字靱帯(じんたい)を断裂して1年を棒に振るなど7カ所の手術を経験。ケガに屈せず戦ってきた。昨年12月には首痛が再発し、年末は病院通いの毎日。4月12日のシーズン開幕戦では右手親指を剥離骨折した。7日の日本ハム戦では右手小指側に死球を受けた。だが、「俺はついている。当たりどころが悪かったら、野球ができないところ。膝の靱帯切って、今野球ができていることが奇跡や」と言い切る。
もちろん、プラス思考だけで快挙は達成できない。吸収力も400号の礎にある。今春キャンプで内川と打撃論を交わす中で、あらためて思い出した。「頭を残して左足だけ前にいく。俺は(左)足を上げるから、どうしても前に出るクセがある。いかに我慢できるか。でも、残しすぎると、差し込まれる。ここが難しいところ」。プロ18年目の39歳はボールを遠くに飛ばすポイントを再確認し、バットを握っていた。
この先にあるものは-。「優勝に全身全霊をかけます」。日本一が、放物線を描き続けるモチベーションになる。【松井周治】



