<ソフトバンク6-5横浜>◇28日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンクが豪華控え陣の活躍で大逆転勝利だ。8回に代打の松中信彦外野手(37)が、同点の2点中前打。さらに田上秀則捕手(31)が決勝打を放ち、最大4点のビハインドを跳ね返した。これで、交流戦は9戦無敗。リーグも交流戦も首位独走態勢に入った。
強すぎる。理由は明快だ。2点差の8回裏2死満塁。追い上げムードの中、秋山監督が球審に告げた代打は、松中だ。この日一番の盛り上がりを見せる右翼スタンド。大逆転勝利は決まったも同然だ。
千両役者が、のっしりと打席に入る。横浜4番手の篠原が投じた5球目。外角へ逃げていくスライダーに強靱(きょうじん)な下半身を粘らせて食らいついた。打球は中前へ。土壇場で試合を振り出しに戻す2点同点適時打に、一塁ベース上でガッツポーズすると雄たけびを上げた。
代走を告げられベンチへ戻ると、サヨナラ勝ちのような盛り上がり。田上の決勝打が生まれるのも、当然だった。
松中
何としても打とうと、その気持ちだけでボールに食らいついた。
交流戦の代打打率は6割。驚異の集中力を見せている。だが代打では終わらない、という強い執念が主砲を突き動かしている。厳しいレギュラー争いで4月29日のロッテ戦からスタメン出場がない。代打での出場が続き出番のない日もある。それでも決して気持ちは切らさない。
遠征から移動後に本拠地で試合が行われる日はナイター後でもあえて早起きし早朝の航空機などで帰宅する。自宅で個人トレーナーに入念にマッサージなどをしてもらい球場に向かう。
松中
ああいうところで打つために練習している。ただ代打に慣れるつもりはない。レギュラーとして試合に出たいんで。
両リーグトップの打率を誇る超強力打線。平成唯一の3冠王が代打で控えていては相手投手陣はお手上げだ。最大4点のビハインドをひっくり返し、交流戦は開幕から9試合負けなし。「信彦は集中力がいい。いい結果を出しいる」と指揮官の笑みも止まらない。
松中
みんな競争の中でやってますから、チーム状態はすごくいい。
松中の言葉が、今季の首位ぶっちぎりを暗示している。【倉成孝史】



