能見から逆襲だ!

 11日西武戦で今季初完封を飾った阪神能見篤史投手(32)がリーグ戦再開後もフル回転する方針が16日、固まった。明日18日の楽天戦(甲子園)に先発し、次戦は中5日で交流戦明け初戦、24日巨人戦。以降は中5日登板を挟みながら、中日と巨人にぶつかる見込みだ。虎投の柱が巻き返しのキーマンになる。

 逆襲をけん引する。頼れる左腕能見が巻き返しの主役になる。前回11日西武戦のチーム初完封など、ここ3試合はすべて9回を投げきっている。まさに虎投の太~い柱だ。3勝4敗と黒星が先行して、防御率2・73は、岩田(2・41)に及ばないが、先発ローテの軸という立場は揺るがない。

 交流戦は明日18日の楽天戦に先発して締めくくる。小雨が降る甲子園で全体練習に参加し、ブルペン投球やダッシュで状態を整えた。チームはここ6試合で5勝1敗。強敵日本ハムに2連勝した勢いを止めるわけにはいかない。「やることは変わらない」。リーグ戦再開後に向け、是が非でも勝利がほしいところだ。

 上位進出を目指すリーグ戦でもフル回転が見込まれる。まずは中5日で交流戦明け初戦となる24日巨人戦に先発する。もっか0・5ゲーム差に肉薄した3位巨人には、通算で8連勝中。伝説のサイドスロー小林繁の球団記録に並んでいる。今季も2戦で1勝0敗、防御率2・25と好調。前日15日には「プレッシャーをかけないで下さいよ」と苦笑いしていたが、記録を更新すれば、自身、チームともに弾みがつく。

 さらに中6日で7月1日横浜戦に先発後、再び中5日で7日中日戦へ。その後は中6日で14日巨人戦、中5日で20日広島戦に先発するシナリオだ。長年のライバル、竜&巨人を相手にしながら、交流戦明けから前半戦終了までに、先発陣で1人だけ5度のマウンドに立てる。首脳陣からの信頼の証しだ。

 山口投手コーチは能見の位置づけを問われ「これまでと変わらず軸やろ」と期待を込めた。借金7、首位と6・5ゲーム差からの猛追撃。その先頭に立つのはやはり、能見だ。【佐井陽介】