MVPの勢いでダルも打つ!

 ソフトバンク内川聖一外野手(28)が22日、セ・パ交流戦のMVPに選出された。リーグ再開となる明日24日の日本ハム戦(福岡ヤフードーム)に向け内川は「第1打席が重要」と宣言。晴れの受賞会見の場で、先発が予想されるダルビッシュに先制パンチを浴びせた。

 「(交流戦MVPは)うれしいですね。でも、喜ぶのは今日まで。(ダルビッシュは)そんなに簡単に攻略できる投手ではない。第1打席が重要。試合を左右すると言ってもいい」。史上最速タイのぶっちぎりで優勝を決めた交流戦。そのMVPに選出された喜びもそこそこに、3差で追いすがるライバルのエース攻略イメージを膨らませた。

 鋭い感覚を頼りに安打を量産する天才打者だ。だが、相手がダルビッシュでは感覚だけで打てない。だから、狙い球を絞る。打率3割6分3厘でリーグトップの安打製造機が、本来とは違う考え方で球界のエースを攻略する。

 「コースなのか、球種なのか。自分の打順(3番)は初回に絶対に回ってくる。そこで勝負をかけたい」。今季、第1打席に打点を挙げた11試合は9勝2分けで、不敗神話ができつつある。小久保から「交流戦優勝でそれだけうれしいんなら、シーズンや日本シリーズで優勝すれば、もっとうれしいぞ」と言われ、あらためて士気を高めていた。【奈島宏樹】