<日本ハム0-1ロッテ>◇28日◇札幌ドーム

 快音は最後まで響かなかった。0-1の9回2死。日本ハムの打席には4番中田翔内野手(22)が入った。ロッテ唐川とのこの日4度目の同級生対決に2万8000人の観衆が声を上げ、球場は異様な雰囲気に包まれた。結果は中飛。小谷野の故障中の代役ではなく、“正真正銘”の4番だったが4打数無安打2三振に封じ込められた。「まさしく1軍の投手の投球。速さはないけどピュッと来る」。潔く完敗を認めた。

 チームにとっては天敵の出現と言っていい。中田が言う。「昨季はやられている印象しかない。だから、いろいろ勉強させてもらえたら」。リーグ戦で初めて4番を任された気負いや緊張感よりも謙虚な言葉が口を突いたのは、一足早くリーグを代表する選手となった同級生右腕の実力を認めていたからに他ならない。試合前の練習中には唐川から「チャンスで打たないでね。今日は頼むよ」と声をかけられた。「(今日は頼むというのは)こっちのせりふ」。昨季の対戦では5打数1安打2三振。苦笑いで応えるしかなかった。

 梨田監督は「(中田)翔だけでなくチーム全体が打てなかった」と、5安打に抑えられた試合を振り返った。チームは昨季、唐川と4度対戦して0勝3敗。6試合ぶりの4番中田の存在も、天敵攻略の糸口とはならなかった。「今後は決めていない。メンバー交換は毎日あるわけだから」と指揮官は打順固定に含みを持たせた。今季8度目の完封負けで、そのうち0-1での敗戦は4度目。打開策を模索するためにも、打順はしばらく流動的になりそうだ。【中島宙恵】