目玉を消去し、Gを借金返済の踏み台にする。真弓阪神は今日12日の巨人戦(甲子園)から前半戦ラストの9連戦。上昇気配の宿命のライバルは巻き返しへ戦力を再構築中だが、猛虎軍団は相手の試みを封じ込める構えだ。(1)新守護神東野(2)サブローこと大村(3)新助っ人フィールズに仕事をさせず、上位進出切符を手にする。

 猛虎軍団が、上昇気配の巨人を奈落の底に突き落とす。約2カ月ぶりの激突は3位と4位のサバイバルマッチ。マートンがその重要性について口を開いた。

 マートン

 9連戦は全部大事だが、特に巨人戦は重要でスペシャルな試合になる。ベストを尽くしたい。

 過去2年間の対戦成績は全くの五分、そして今季も3勝3敗。前カードで広島に3連勝した巨人は戦力をリニューアル中。そんなライバルの出ばなをくじく。<1>新守護神東野

 原監督は弱点のクローザーに、開幕投手を務めた東野を大胆にも配置する。

 鳥谷

 ストッパーを出させない展開にすればいい。最初からストッパーのことを考えてゲームをするわけじゃない。

 和田打撃コーチ

 それよりも先発投手。抑えを出さない状況にしないと。

 相手の先発を攻略してリードを奪えば、東野に出る幕はない。試合の主導権を握って、クローザー東野をデビューさせない覚悟だ。<2>サブローこと大村

 ロッテからトレードで獲得した新戦力。小林宏にとっては元同僚との対決になる。大村の巨人加入後も時々、連絡を取り合っているという。大村からは「対戦するのが楽しみにしている」と言われている。

 小林宏

 楽しみな部分はある。右打ちもできるし、ライトに大きなホームランも打てる。ただバッターに合わせるということは基本的にない。マウンドに上がったら(やりにくさは)ないと思う。<3>新助っ人フィールズ

 メジャー通算34発男は10日広島戦で代打デビューして四球。伝統の一戦で本格的なデビューを迎える。ただ阪神には米国時代のフィールズを知る男がいる。

 スタンリッジ

 何年か前に3Aで対戦した。パワーもあるが、どちらかというとマートンに似ている。右中間、左中間に打っていくタイプかな。日本で彼がどれくらいできるか、わからないよ。彼に限らず、誰でも抑えるよ。

 今日12日に先発の長身右腕がフィールズを封じれば、アドバンテージになる。

 ニュー巨人の目玉を機能させなければ、意気消沈させられることは明らかだ。

 鳥谷

 後半戦を迎えるにあたって(借金を)前半のうちに返していければ。(チームは)負けても手も足も出ないという感じではなくなっている。何とかなるという感じがある。

 9連戦最初のカードでGを踏み台にし、虎がステップアップする。【益田一弘】