<ヤクルト6-4中日>◇12日◇神宮
「バカボン」七条祐樹投手(27)が、突如ピッチを上げて中日打線に立ち向かった。3点リードで迎えた5回。プロ2勝目の権利を得る直前に、連打で無死二、三塁のピンチを招いた。あと1本浴びれば交代の場面。「全力でいきました。ここだけは何とか抑えないと」と腕を振った。
3番森野に対して、2ボール2ストライクからプロ入り最速の147キロで攻めた。内角を狙ったボールは大きく外角へ外れたが、三振を奪った。さらに自己最速タイの149キロもマーク。生命線のコントロールは乱れても、気持ちを前面に押し出して粘った。
1回から毎回安打を浴びて5回8安打3失点。プロ2勝目のウイニングボールは受け取ったが、苦笑いだった。「今日はチームのおかげです。勢いがあるなって、投げながら思いました。申し訳ない気持ちの方が大きい」。
9連戦初戦となる、首位対決初戦を任された。10日に27歳の誕生日を迎えたオールドルーキーに、打撃陣が13安打で勝利を贈った。同郷宮崎出身の先輩青木は2安打2打点で援護。「粘り強く投げている。勝ち運があるのはいいピッチャーの条件。若い力が出てこないと優勝はできないですから」と祝福した。
6月28日にプロ初勝利を挙げると、100件以上のお祝いメールで携帯電話が不調になった。青木には福島・郡山で祝勝会を開いてもらった。これで中日とは今季最大の5ゲーム差で、貯金は最多13とした。苦しんでつかんだプロ2勝目は、チームにとって大きな勝利になった。【前田祐輔】



