CS請負人を緊急補強!!

 広島は18日、新外国人としてブライアン・バーデン内野手(30=レンジャーズ3A)と契約合意に達したと発表した。シュアな打撃と内外野を守れるユーティリティーぶりが評価され、獲得にこぎつけた。1年契約で推定2000万円で背番号は35。クライマックスシリーズ(CS)進出に向けた戦力として7月末からチームに合流する。

 破壊力不足に悩むカープ打線に頼もしい助っ人が加わる。後半戦の逆襲に向けて、大きな期待が寄せられるのはバーデンだ。メジャーでは4本塁打、打率2割1分1厘にとどまるが、今季、3Aでは53試合に出場して打率3割5分7厘を記録する。松田オーナーも打線の起爆剤として見込む。

 「1発というよりもアベレージタイプの打者。シュアな打撃をしてくれると思う。打撃はオーソドックスな感じ。6番あたりを打ってくれればいい」

 豪快なスラッガーではないが、両腕全体を柔らかく用いる打撃が売りだ。チームの弱点を補う意味でも適材適所の補強になった。5月に主軸の広瀬が故障離脱してから、右打ちの外野手不足を露呈した。

 さらに6月には三塁のトレーシーも故障で帰国。球団は「外野もできる右打ちの三塁手」を補強方針に掲げた。バーデンは基本的には三塁を守るが、二塁や遊撃なども手堅くこなし、さらに外野の守備にも就く万能型。肝心の打撃面でもシュールストロム、マクレーン両駐米スカウトが高く評価しており、複数の候補選手のなかから白羽の矢を立てた。

 球団史上初のCS進出を果たすためにも、戦力として計算される。野村謙二郎監督(44)は「どこでも守れる選手をとってもらった。球団に動いてもらって感謝している」と話した。球宴明けの後半戦からチームに合流予定。同オーナーも「今年は(公式戦が)10月まである。8月から10月にかけて働いてくれればいい」と言う。阪神、巨人と3位以内を争う状況だ。頭1つ抜け出すためにも、CS請負人の役割をになう。

 08年には米国代表で北京五輪に出場し、中日岩瀬から中前適時打を放った実績もある。バーデンは「数年前から日本でプレーしてみたいと思っていたので、カープの選手の一員として日本でプレーできることをとても楽しみにしています。クライマックスシリーズの出場争いに加われることを楽しみにしています」とコメントする。カープを上位に押し上げるべく、攻守での活躍を目指す。