<西武4-4ソフトバンク>◇5日◇西武ドーム

 ソフトバンク内川聖一外野手(29)が復帰後初アーチだ。右太もも裏肉離れで1カ月離脱し、2日にスタメン復帰したばかり。1点を追う6回に、6月19日以来の1発となる7号同点ソロを放ち、前日の死球の影響で欠場した小久保裕紀内野手(39)の穴を埋めた。完全復活したヒットマンが、打線の核となりVまでチームを引っ張る。

 チームの窮地を救ったのは、やはりこの男だった。1点を追う6回。内川が、そこまで3安打に封じられていた西武岸の高めスライダーを左翼席へたたき込んだ。復帰後初のアーチは、中盤で試合を振り出しに戻す値千金の1発。前日の死球でこの日離脱した小久保の穴を、6月19日以来の快音で埋めてみせた。

 内川

 高めに来た球を見逃さず打つことができました。ホームランとは思わなかったけど、芯をくってたんで。先頭なのでとにかく強い打球を打って塁に出ようと考えていた。

 1カ月の離脱を取り戻すため、小久保のため、必死だった。交流戦終了後に右太もも肉離れ。リハビリは1カ月に及んだ。チームは首位を走っていたとはいえ、責任を痛いほど感じていた。2日にスタメン復帰したが、29歳の誕生日だった前日4日のオリックス戦は無安打。一夜明けたこの日は前日の死球の影響で小久保が緊急離脱した。キャンプ中から、FA加入した自分を、積極的に食事に連れ出してくれるなどした主将の不在に人一倍燃えていた。

 内川

 朝は(小久保と)話してはいないですけど、痛みに強い人があれだけ言うんだから…。何とか戻られるまでは頑張りたい。

 1カ月に及んだリハビリ中には、小久保の背中から学んだことを早くも実践した。西戸崎室内練習場では、KARAの曲に合わせてお尻を振って、暗い雰囲気になりがちなけが人を爆笑させた。チームの輪を大切にする行動だった。育成枠の若手には打撃だけでなく、ショートバウンドの捕球の仕方を教えた。「けがをしていても、チームの役に立てる」。早期復帰を目指しながら、若手のコーチ役も買って出ていた。

 主将の不在で敗戦ムードだった試合を1発で同点に持ち込んだ打撃に、指揮官も完全復活を確信した。

 秋山監督

 内川も本塁打が出たな。強い打球が出てきた。

 復活を遂げたヒットマンが打線の核である限り、首位独走態勢は揺るがない。【倉成孝史】