<西武1-1ソフトバンク>◇6日◇西武ドーム

 エースの意地だ!

 ソフトバンク杉内俊哉投手(30)が、9回11Kの熱投で価値あるドローに持ち込んだ。打線の援護がない中で127球を投げ、西武打線を9回6安打1失点に抑えた。歴代単独5位となる通算47度目の2ケタ奪三振もマーク。チームは2戦連続で引き分けた。

 意地だった。杉内が、9回裏のマウンドに登った。この時点で球数は116球。先頭の坂田を、まったくキレ味の衰えていないスライダーで空振り三振に仕留めた。続く浅村はスライダーで右飛。最後は、銀仁朗から142キロの直球で空振り三振を奪った。スコアは1対1。白星はつかなかったが127球の勝ちに等しい熱投だった。

 杉内

 6連戦で中継ぎがきつかったので、9回投げきったろうと思っていた。

 「鬼門」でも、打線の援護がなくても、エースの投球を見せた。西武ドームのマウンドは今季初だったが、昨季は2戦2敗。09年8月に勝って以来、3試合連続で黒星を喫していた。この日も3回に2本の安打で先制点を献上。打線は西武西口に苦しめられた。それでも味方が6回に何とか同点に追いつくと、そこからギアチェンジ。味方の失策などでピンチも迎えたが、ホームだけは踏ませなかった。

 杉内

 (調子は)普通だった。いい流れなら勝ってる。勝たないと先発投手は評価されないんで。

 白星はつかなかったが、チームにとっては1勝以上の価値があった。自身が7月30日に完投勝ちしてから、先発投手陣の完投はなし。ただでさえ馬原とファルケンボーグを故障で欠く中、救援陣の登板過多は明らかな状況だった。前日5日の試合でも4人の救援陣を注ぎ込んだ。首脳陣はこの日の試合を杉内に託し、同点の状況でも森福、金沢をブルペンに入れなかった。勝負の終盤戦をにらみ、救援陣を休ませることに成功した。

 前回先発ではダルビッシュに完投で投げ勝ち、ともに松坂(レッドソックス)を抜き歴代5位タイの46度目の2ケタ奪三振をマークした。この日は11奪三振。同じく先発したダルビッシュが8奪三振。歴代単独5位に浮上し、ライバルを頭1つリードした。

 秋山監督

 (杉内は)頑張ったな。そういう責任感を持ってんだよ。

 2試合連続のドローで2位日本ハムには4ゲーム差に縮められたが、エースの価値ある熱投は必ず終盤戦に生きる。【倉成孝史】