<ソフトバンク4-0オリックス>◇18日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンク大場翔太投手(26)が、3季ぶりの完封勝利を挙げた。1回2死満塁を切り抜けてリズムをつかみ、オリックス打線を4安打5奪三振でゼロ封。今季チーム7人目の完封投手となった。チームは両リーグ最速で60勝に到達。リーグ2連覇へ突っ走る。

 自信のある球で勝負した。9回2死。大場は、日高に対し全球チェンジアップを続けた。3球目だ。最後は外角の125キロで右飛に打ちとった。最高の笑顔がはじけた。

 恒例となったお立ち台では「イチ、ニ、サン、オイサ~!」と福岡の山笠祭りのかけ声で締め、新人だった08年4月5日ロッテ戦(千葉マリン)以来の完封勝利の味をかみしめた。

 大場

 バックと細川さんのリードに助けられたから完封できた。1人1人、1球1球を大切にして投げた。

 初回、2死から3連打を浴びた。これまで決め球で使っていたカットボールが切れ味を欠き、配球の組み立てが苦しくなった。リードする細川は「チェンジアップだけが良かった」と冷静に分析。2回以降は勝負どころでチェンジアップを多用した。2回から8回まで安打を許さなかった。

 大場

 本来は通算で40勝くらいしていないといけない。なかなか勝てなかったけど、やっぱり和田さんに精神面を学んだから勝てることができた。

 07年大学・社会人ドラフトでは6球団からの指名を受け、1位でソフトバンク入団。08年3月23日楽天戦でパ・リーグ史上初となるプロ初登板で無四球完封勝利をあげた。だが、その後は伸び悩んだ。昨季は未勝利で「今年ダメなら終わり」と1月には同僚の和田の自主トレに参加した。

 当初は和田の練習についていけなかった。トレーナーからは「下手くそ。死ぬ気でやらなあかんよ」と言われたが、体が言うことをきかない。「17勝もしているのに、何でここまでやるんだろ?」と疑問にさえ思った。昨季最多勝をあげた先輩はオフをレベルアップする期間ととらえ、一日中、体を動かしていた。和田とともに身につけた精神力が、3年ぶりの完封勝利につながった。

 大場

 自分はまだまだ。これを続けていかないといけません。

 チームで完封勝利をあげたのは7人目。開幕当初は中継ぎだったが、少し遅咲きの大型右腕はローテの一角として不可欠な存在になった。【奈島宏樹】