<中日4-1阪神>◇8月31日◇ナゴヤドーム

 重苦しい展開で虎ファンのストレスを発散させた。チェンキラーは健在だった。阪神大和内野手(23)は本能のままに一塁ベースも蹴った。6回1死走者なしから、チェンの143キロ直球を力みのないスイングで引っ張った。チーム4イニングぶりの安打にわく左翼スタンドの歓声が、一段と大きくなった。ケガを省みずヘッドスライディング。相手の中継プレーも乱れ、二塁ベースを陥れた。

 「自分も行く気だったし(ランナーコーチの)久慈さんも行けと言ったので走りました。(チェンは)真っすぐが速いので力負けしないようにと思っていました」

 これまで18打数6安打。天敵相手に好相性を誇る大和は「2番二塁手」で8月26日ヤクルト戦(甲子園)以来のスタメン出場だった。1回無死一塁で2度バントを失敗するが、フルカウントからバスターで右前打を放ちチャンスを拡大。天敵から3打数2安打で、期待に応える形となった。

 「怖さはなかったです。無意識でした」

 グラウンドに立てば、体が勝手に反応する。5月13日ウエスタン・リーグ広島戦(鳴尾浜)で、左肩を負傷し戦線離脱した。約1カ月間のギプス固定で、7月の実戦復帰後もしばらく患部から違和感はぬぐえなかった。だが、上本を筆頭に若手選手の活躍を目の当たりにすると、うかうかしてはいられなかった。与えられたチャンスで結果を残す。若虎の台頭が、チーム力の底上げに一役買っている。【鎌田真一郎】