<日本ハム0-5オリックス>◇24日◇札幌ドーム

 手応えと、悔しさが入り交じった119球だった。日本ハム斎藤佑樹投手(23)の表情は、こわばったままだった。「先に点をやってしまったことはもったいない。チームとしても自分としても、勝ちが欲しかったけど、それが出来なくて悔しいです」。6回1/3を1失点も打線の援護に恵まれず、4連敗で6敗目(5勝)を喫した。

 2回までパーフェクト。4回に3安打を集められ1点こそ失ったが、5回2死一、三塁のピンチでは、T-岡田をスライダーで空振り三振に仕留めた。この日投じたスライダーは42球。これまでは極端に空振りが少なくファウルで粘られることが多かったが、この日は直球とスライダーのコンビネーションで7つの空振りを奪った。ただ、目標としていた空振り三振は、わずか1つ。「完全な自信にはなっていない。もっと三振を取れるような球種になってくれたらなと思う」と今後の課題とした。

 前回ソフトバンク戦後、「三振を取りたい」という思いから、吉井投手コーチに縦のスライダーを磨くための練習を直訴。制球、キレともにレベルアップを求めて、手首のひねりなどに若干の修正を加えていた。課題を設定し、乗り越える能力はピカイチ。「収穫はあったし、次のステップになれば」。次戦は中5日で30日ロッテ戦の登板が濃厚だ。【中島宙恵】