日本一の桃太郎のお膝元・岡山で、日本一怖~い鬼が出た。楽天の倉敷秋季キャンプが2日、スタート。初日から星野仙一監督(64)は動き回った。メーン球場→サブ球場→ブルペンと回り、またメーン球場へ。行く先々で、でんと仁王立ち。鋭い視線で選手たちを射抜いた。

 赤鬼のような怒号を飛ばした。「センターまで走ってこい!」。サブ球場での投内連係。ミスをした投手に雷を落とした。メーン球場では、新任の大久保打撃コーチの特訓を視察。計1000スイング近いティー打撃で汗だくの選手を見つけるや「マキ(牧田)、声出てないぞ!」「シーサー(伊志嶺)、休みが長いぞ!」と容赦ない。ついには松崎がキャッチボール中に左脇腹を痛め離脱したのを聞くや「考えられん。落とせ!

 自分で荷物をまとめて仙台に帰らせろ」と怒りは頂点に達した。

 キャンプ前、コーチ陣に「鬼になれ」と指令した。だが一番の鬼がいた。理由は明白。「心、体、技術、忍耐。野球に対する全てを強化したい」からだ。今季の5位から上がるためには自然の理。濃密すぎる初日を終え「あっという間だったわ」。阪神を率いた02年秋も倉敷でキャンプを張り、翌年のリーグ優勝の土台を築いた。縁起の良い郷里でもある。ここから、日本一のイヌワシ軍団物語が始まる。【古川真弥】