<パCSファイナルステージ:ソフトバンク7-2西武>◇第2戦◇4日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンクのレオキラーが大舞台で本領発揮だ。1点を追う6回、カブレラの犠飛で同点とした直後、5番松田宣浩内野手(28)が左翼席へ勝ち越しソロ。シーズンでは西武に9発見舞った若いスラッガーの1発がチームを勢いづけた。同世代で親交のある新大関琴奨菊が球場を訪れ、激励の力水。CS突破へ連勝で王手をかけ、電車道で寄り切る。
新大関琴奨菊の立ち合いのように、力強く投手に向かっていった。6回2死走者なし。松田が、直球に的を絞る。西武先発岸の内角高め140キロをコンパクトに振り抜いた。打球はぐんぐん伸び、左翼席最前列へ。カブレラの犠飛で同点に追いついた直後。チームの勢いを自分のバットに乗せて勝ち越しアーチを放った。
「頭の中が真っ白です。ずっと変化球を打てなかったところに直球がきた。興奮してます。テンション上がってます。まさに琴奨菊パワーです。来てくれたから打てました」
親交のある琴奨菊が、観戦に訪れた。試合前「互いに頑張りましょう」と声を掛け合った。脳裏に浮かんだのは、琴奨菊の力強い立ち合い。何も恐れず相手に立ち向かう。敵にひるむことなく向かうのは打者も同じ。新大関から力水をもらって西武を土俵際に追い詰めた。
前日3日の初戦は無安打に終わった。「自分だけが取り残されている気がした」と少し落ち込んだ。短期決戦で大切なものは何か。1球1球を大事にしすぎて、自分の打撃が消極的になっていることに気付いた。試合前の練習ではノックバットでティー打撃を行い、球をバットの芯でとらえる感覚を確かめた。
「短期決戦で消極的になることが一番良くない。とにかく打ちにいく。そう心掛けていた。ソフトバンクが日本一になる。そして、琴奨菊関の優勝につなげる。まずは明日勝ってビールかけします」
若き主砲の決勝アーチで悲願のCS初突破へ王手をかけた。試合後も琴奨菊に「ありがとう」とメールを送ったらすぐに「パワーをもらった」と返ってきた。同い年で互いに刺激し合う仲。種目は違うが同じアスリートとして尊敬もしている。琴奨菊のような鋭い出足でチームは2連勝。アドバンテージを含め3勝とし、鬼門のCS突破を今日果たす。【奈島宏樹】



