阪神久保康友投手(31)が年明けの自主トレ地を沖縄・石垣島に移すことが14日、明らかになった。これまでは鹿児島・種子島で行っていた。この日、甲子園のクラブハウスで3週間ぶりに始動した右腕は、力強さを重視した剛腕へのモデルチェンジも宣言した。

 “変身”への決意の表れだ。沖縄キャンプと合わせ、計2カ月近くも南国で鍛え抜く。年明けすぐに石垣島に渡り、1月下旬に一時帰宅するが、すぐにキャンプ地の沖縄・宜野座へ飛ぶ予定だ。1月の種子島は寒さが厳しかったことが理由。体づくりに専念できる環境を求めた。

 真っ黒に日焼けするであろう外見以上に、中身を大きく変える。クレバーな技巧派というイメージから脱皮し、球の力にこだわるスタイルを目指す。

 「今までは安定感を出すために正しいフォームで投げようというのがまずあった。今度は発想を逆にする。腕を強く振って、強さを求める中から安定感を出すようにしていく」

 年齢に応じて技巧派に変化するのが普通だが、久保は正反対。今季終盤、150キロ近い速球を連発し、目指す方向が決まった。「フォームが暴れてもいい。投手は誰でも基本は本格派」。今季は8勝8敗と不完全燃焼。復活をかけた大胆な挑戦は石垣島から始まる。【柏原誠】