<日本シリーズ:中日2-4ソフトバンク>◇第3戦◇15日◇ナゴヤドーム

 ソフトバンク摂津正投手(29)が敵地のマウンドで躍動した。7回2死一、二塁。110球目だった。最後の力を振り絞り、140キロの外角の直球で大島を左飛に仕留めた。7回4安打1失点。シーズンと変わらない安定した投球を披露した。日本シリーズ初先発初勝利に「調子はまずまず、というところでしたが、何とか自分の役割を果たせたかと思います。まったく緊張せずに普段通りの投球ができましたね。ピンチを乗り切れたのは細川さんのナイスリードのおかげ」と、いつもと変わらない口調だった。

 寸分狂わぬ制球力を武器に封じ込めた。圧巻だったのは、中日のキーマン谷繁から3三振を奪ったこと。スローカーブでタイミングを狂わせて、シンカーを決め球に沈黙させた。「何も考えずに投げたのが良かった。試合をつくることだけを考えていた。これで(チームは)落ち着くことができる」。右腕の力投は、ナインへの熱いメッセージのようでもあった。【奈島宏樹】