<日本シリーズ:中日0-5ソフトバンク>◇第5戦◇17日◇ナゴヤドーム

 リードを2点に広げて迎えた7回裏、ソフトバンク摂津正投手(29)がマウンドへ向かう姿に、球場内ではどよめきが起こった。15日の第3戦で先発し、110球を投げたばかりだ。中1日の強行登板。秋山監督は大胆な策略で、勝利へのレールを敷いた。

 「彼は(救援の)経験もある。本人も行きたいという話だった。その意気を感じて、投げてもらった」。経験なら誰よりもある。摂津は中継ぎで、昨年まで2年連続で70試合以上登板。最優秀中継ぎ投手にも輝いている。直球、シンカーを軸に、スライダーを合わせた3球種だけを投じる中継ぎスタイルで、1回無失点。無失点リレーのバトン役を果たした。

 摂津

 (秋山監督に)投げられるかと聞かれたので、ハイ行きますと言いました。先発よりも緊張した。

 この日秋山監督は、4試合連続登板していたファルケンボーグをベンチ登録せず、休養を与えていた。また、接戦の連続で起用投手が少なく、僅差でシリーズ未登板選手を送り出すことはためらわれる。摂津の中継ぎ起用は多くの要因が重なっていた。「次の試合も全員で勝ちに行く」。頂点の美酒まで、あと1つ勝てばいい。【松井周治】