マー君から早くも来季開幕戦の必勝宣言が飛び出した。楽天田中将大投手(23)が28日、自身初のベストナインに選ばれた。沢村賞、最多勝、防御率、勝率、最優秀バッテリー賞、ゴールデングラブ賞に続くタイトル“7冠”を達成した。来季は球団創設8年目で初めて本拠地Kスタ宮城で開幕戦が行われる。既に星野監督から開幕投手に指名されており「絶対に勝ちたい」と力強く言い切った。最優秀新人は30日、MVPは12月1日のコンベンションで発表される。

 まるでデジャビュだった。たくさんのテレビカメラと記者に囲まれ、田中が口を開く。「9人に選ばれてうれしいですね。より一層、来年は頑張らないといけないと思います。続けて良い成績を残さないと」。受賞ラッシュのオフを過ごしている。もう何度目か分からない会見にも、表情を変えることなく、ただただ謙虚に、同じ言葉を紡いだ。

 数字を見ても文句なし。星野監督をして「あいつには本当、何も言うことがない」と言わしめる。その監督から来季開幕投手に指名されている。今月24日に来季パ・リーグの日程が正式発表された。来年3月30日、ロッテ戦。創設8年目にして初めて、おらが町、仙台で球春の幕が開ける。真っさらなマウンドに上がる田中は「初めてでも、どこであっても、自分のやることは変わりません」。その心は1つ。「やるからには絶対に勝ちたい」。

 やることは変わらない。ぶれない姿勢が強さの源でもある。自己最高の成績にも「全体的に向上しないといけない」と繰り返す。ただ来季開幕戦には、違った意味合いが加わるのも事実。本当なら今年の3月25日にKスタ宮城でシーズンが開幕するはずだった。田中自身も初の開幕投手に指名されていたが、大震災で全てが幻となった。各球団の配慮もあって1年遅れで地元開幕が実現する。今季は、試合を見に来たくても来られなかったファンもいるはず。「球団ができてホームで初めての開幕。皆さんも特別な思いがあると思います」と推し量った。

 秋田の秘湯でオーバーホールを終え、すでにトレーニングを再開している。週に3回ほどのウエートメニューを欠かさない。「またキャンプに向けて準備しないといけませんから」。つかの間のオフにも抜かりなし。4カ月後に迫った決戦の場へ、もう照準を定めている。【古川真弥】