ハヤタは「鳥谷流」で勝負だ!!

 阪神ドラフト1位の伊藤隼太外野手(22=慶大)らルーキー勢が7日、鳴尾浜球場で自主トレした。伊藤隼は昨年10月30日の早慶戦以来となる本格的な打撃練習を実施。室内でのティー打撃で約100スイングした後、打撃マシンで約100球を打ち込んだ。

 「(入寮前も)毎日、動いていました。せっかく打てる環境が整っている。昨日も入寮して夜、少し(打撃を)やりました」

 前日6日、虎風荘に入寮したばかりだが、体はうずく。入寮当日の夜にバットを振ったのは、いまや球界を代表する遊撃手になった鳥谷と同じ。8年前、鳥谷も「まったく振らないで1日が終わるのはよくない」と話しており、ストイックな伊藤隼の姿勢と重なる。東京6大学リーグの野手がドラフト1位で入団したのは鳥谷以来。即戦力の期待もかかる新人は偶然にもその背中を追っていた。約3カ月ぶりに白球を打ち込み「詰まって手が痛かった」と苦笑い。慶大では毎年2月中旬からフリー打撃を開始していたが勝負のキャンプに備えて早めに仕上げる。

 「1カ月くらい前倒しになります。調整と言える立場じゃない。明日から合同自主トレ。終わった時間をどれだけ使えるか。間を見つけてどれだけやれるか。明日以降、考えないと」

 2月の沖縄・宜野座キャンプでは中旬から実戦も入る予定で、伊藤隼にとっても力量の問われる第1関門になる。「そこを見越してやらないといけない」と照準を合わせていく。外野手争いでは柴田、俊介、林威助、浅井らライバルも多く、険しい道のりになる。今日8日から新人合同自主トレが始まり、和田監督ら首脳陣も視察する。「練習の鬼」と化し、着々と戦う態勢を整える。【酒井俊作】