日本ハムが、早大ソフトボール部出身でドラフト7位で入団した大嶋匠捕手(21)を、プロでも通用する捕手として徹底的に鍛え上げる。トレーナーの“捕球強化プログラム”のもと、今日17日には、いよいよ初のブルペン入り。同期入団の投手相手とはいえ、プロの球を実際に多く受けさせることで本格的な育成に着手する。

 16日、千葉・鎌ケ谷で行われている新人合同自主トレも第2クールに入った。体幹トレーニングやティー打撃など地道な練習を続けてきたルーキーたちだが、今後はより実践的なメニューが加わってくる。大嶋の“捕手デビュー”の相手は、都市対抗で大会史上2人目の完全試合を成し遂げたJR東日本東北出身の森内に決定。「森内さんの球を受けさせてもらいますが、立ち投げなので大丈夫だと思います。乞うご期待ということで」と不敵な笑顔を見せた。

 硬球の周囲はソフトボールの公式球と比べ、約7センチほど小さい。上手と下手で投げ方も違えば、ボールの軌道も違う。「慣れたら問題ない。ソフトも沈む球種はありますし」と大嶋。プロ入りを目指し、昨年4月から社会人野球セガサミーの練習に参加。新人合同自主トレ開始後も、室内練習場でマシンの球を捕球する練習を繰り返してきたが、経験不足は否めない。プロの投手の球を、数多く受ける機会が必要となる。

 “完全男”と“ソフトボーイ”のバッテリー。異色の捕手を本物へと育てるために、いよいよ原石を磨く作業が始まる。【中島宙恵】