中畑流に“型”はない。DeNAの中畑清監督(58)が19日、セオリー度外視でレギュラーを見極める方針を明かした。ベテラン、若手の横一線スタートをすでに明言しているが、その考えは打順についても変わらない。理想型は、右、左が交互に並ぶジグザグ打線としながらも、「相手によって使う打者を変えていたらレギュラーは作れない。1番から8番まで、全部右だってあり得るよ」と、仰天プランまで飛び出した。

 昨季は先発を左腕と予想すれば、左のハーパーを外し、右の中村を一塁でスタメン起用するなど、左投手には右、右投手には左と、いわゆるセオリーを重視してきた。しかし、中畑監督は「俺は右だけど、どちらかというと、左相手のほうが成績はよくなかったんだよね」と告白。自らの経験からも、固定観念はなくして判断する考えだ。

 右打者がずらっと並んだオーダー。シーズンを通してとなれば、もちろん現実的ではない。しかし、それで勝てると決断したら…。中畑監督は「セオリーを超えたところに、戦術が生まれる。相手に何かやってくるぞ、と常に思わせることができればいいね」とほくそ笑んだ。【佐竹実】