ソフトバンク秋山幸二監督(49)が23日、西戸崎合宿所での新人合同自主トレを視察した。キャッチボールやノックなど新人の練習を視察した秋山監督は、ドラフト1位ルーキー武田翔太投手(18=宮崎日大)をキャンプ中に1軍昇格させるプランも示した。「可能性のある選手に関しては、状態が良ければ上の段階に行くだろうね」。もちろん武田もその1人。高卒ルーキーのキャンプ1軍昇格となれば02年寺原(現オリックス)以来となる。「刺激になるものはあってもいいよね」。1軍を狙う若手にとっても、同時にレギュラーにとっても大きな刺激になる。

 武田はまだブルペンに入らず、キャッチボールでマイペース調整。統一球にはだいぶ慣れてきたが投球へのゴーサインはまだ出さない。「ボールの伸びがもう少しです。このままブルペンに入ったら今のままの球になってしまうので」。それでも「キャンプは下でやるよりは上でやった方がいいと思います」と1軍昇格への意欲を見せた。

 育成枠を含む新人12人と対面した秋山監督は「しんどいとか、楽しようと思うだろうけど、中(プロ)に入ったら1軍の頂点を目指せ」と言葉をかけた。妥協したら負け。まずは己に勝て-。指揮官はプロの厳しさを言葉に詰め込んだ。

 キャンプは1軍の頂点を目指す競争。競争激化のために、生きのいい若手、ルーキーの出現を待っている。【前田泰子】