“30発指令”に応える。広島の新外国人ニック・スタビノア外野手(29=米大カージナルス傘下3Aメンフィス)は27日、マツダスタジアムの1室で行われた入団会見で「自分のバットでチームのために得点を。ホームランを打つパワーはある」と頼もしく話した。

 日本での役割は明瞭だ。野村監督は19日に広島市内ホテルで「新外国人には打率2割3分でいいから、30発ぐらい打ってほしい」と明言した。昨季は3Aパシフィックコースト・リーグでトップタイの109打点をマークし、28本塁打した。「世界中どこでも、1シーズン30本は並大抵じゃない」と慎重な姿勢を見せながらも「追い込まれてもしっかり振る」と長距離砲の誇りをうかがわせた。

 昨季はチーム本塁打が両リーグ最少の52本で5位に沈んだ。スタビノアは「期待されているのであれば応えたい」とカンフル剤になる覚悟だ。

 ◆ニック・スタビノア

 1982年5月3日、米テキサス州ヒューストン生まれ。02年ドラフト39巡目でアストロズに指名されたが入団せず、05年ドラフト7巡目でカージナルス入団。08年メジャーデビュー。昨季は3Aで133試合に出場し、打率2割7分、28本塁打、109打点。メジャー通算147試合に出場して打率2割3分4厘、4本塁打。189センチ、109キロ。右投げ右打ち。