中日が14日、国内球団との初対戦になったヤクルトとの練習試合で1-6と完敗した。

 初黒星を喫した中日高木守道監督(70)は、貧打続きにタメ息だ。国内球団との初対戦になったヤクルト戦は散発6安打で1点。3試合続けて同じフレーズが出た。「今日も収穫というほどのものはないね」。15安打で6点を奪った敵の若手とは対照的。アピール不足の若竜が歯がゆかった。

 「打てんということ。点が取れんということ。取るチャンスはあったんだ。それをゲームの中で一発で決めんと、上(1軍)に上れんし、ベテランも抜けん」

 “勝負弱さ”の象徴に挙げたのが、1点を追う7回1死一、二塁、5年目谷の打席。前の2打席は連続二塁打を放ったが、一場の前に二ゴロ併殺。好機をつぶした直後の8回、チームは4点を奪われ勝敗が決まった。「そういうとこ。ヒット3本は難しいだろうけど、ゲッツーはいかんよ」。

 2回を除いて毎回走者を出したが、チグハグな3併殺。11日LG戦は格下の投手から6点を奪ったが、12日のサムスン戦も2点止まり。この時期の試合は若手のテストがテーマとはいえ、「今年はベンチで我慢しながら見ないといけないのかな」と思わず皮肉も出た。

 6人繰り出した若手投手も、1回4失点の小川をはじめ被安打0は1人もなし。「非常に楽しみにしてたけど、あとはテンテンテン(…)だな」。炎天下、ピリッとしない3時間25分の凡戦。苦笑いの目の奥は怖かった。【松井清員】