ソフトバンクの新助っ人ウィリー・モー・ペーニャ外野手(30=マリナーズ)がアーチ封印を宣言した。今日3日ロッテ戦から福岡ヤフードームでのオープン戦5連戦。メジャー通算84発のパワーを地元ファンに見せつけると思いきや「本塁打は考えず、コンタクトのことだけを考える」とちょっぴり肩すかしだ。もちろん「いろんな投手の球を見てみたいから」と、戦略的な配球でくる日本スタイルに適応するためという明確な考えがある。それでも本拠地初練習では、底知れぬパワーを解き放った。

 フリー打撃で推定飛距離140メートルの弾丸ライナーを左翼席に突き刺し、左中間、さらに右中間とドーム最深部へもライナーで着弾。48スイングで6発を数え「どこの球場も一緒だよ」と外野フェンス5・84メートルで日本一広い球場もこの男にかかれば関係なし。米国では練習を始めると、他のメジャーリーガーが見学するほどの飛距離。ロッテナインには練習限定での“自己紹介”となりそうだ。

 オフだった1日は日本車を運転して買い物に出かけた。ウインカーとワイパーのレバーの位置が米国と反対で「曲がろうとしてワイパーを動かしてしまう。ハハハ」と楽しそうに解説した。明るい性格で日本に慣れようとする大砲。温和なマスクの下で、成功法を緻密に練っている。【押谷謙爾】