<阪神3-2DeNA>◇31日◇京セラドーム大阪

 またしても逃げ切れず、初勝利を逃した。リードを2点に広げて迎えた6回。四死球から一挙3点を奪われ、ひっくり返された。DeNA中畑清監督(58)は「2点目を取ったところで隙があったかな。我々にもホッとした部分があったかもしれない」と悔しさをのぞかせた。

 課題の投手層の薄さが露呈した。6回、先発ブランドンが連続四死球を与え1死一、二塁。ここで継投も考えられたが、同監督は「ローテーション投手はできれば7回までいってほしい。その壁を破らないと1年間戦える投手になれない」。続投決断も、続く大和の左前打で1点を奪われた。さらに、後を受けた篠原も打たれた。友利投手コーチは「3時間半ルールもあるから、7回以降を厚い布陣にしないといけない」。先発が6回持たないと、中継ぎ陣のやりくりにも支障が生じる。実際、この回を抑えていれば7、8回を大原慎、加賀に任せ、守護神山口につなぐ予定だった。継投が裏目に出た形だが、中畑監督は「ベストの選択。うちは育てることもしていかないといけないわけだから」と悔いはなし。「まだ1敗。いっぱいじゃない。下を向いたらこの先、戦えない」と話した。【佐竹実】