主砲復活で、思わぬ悩みが生じた。DeNA中畑清監督(58)が2日、本拠地開幕戦となる今日3日からの中日戦オーダーに頭を悩ませた。左太もも痛のため阪神との開幕3連戦は代打に回ったアレックス・ラミレス外野手(37)が「4番左翼」でスタメン復帰することが決定。それぞれが結果を出した森本、荒波、金城の外野シフトの変更を迫られた。この日は横浜スタジアムで指名練習を行い、地元初陣に備えた。

 初勝利から一夜明け、中畑監督はご機嫌だった。白いジャージー姿で選手より早くグラウンドに現れると、外野フェンス沿いをウオーキング。「バッティングいきまーす」と自ら声を張り上げ、17スイングのフリー打撃まで披露した。どこまでも「絶好調」な監督が練習を見届けると「難しいんだよ。外野は3人が3人とも状態がいい。じゃんけんにすっか?

 それじゃ選手に悪いけど、それくらい大変だね」と切実?

 な悩みを打ち明けた。

 「じゃんけん決定」という冗談まで飛び出すほど、開幕前には予想していなかったうれしい悩みだ。驚異的な回復を見せたラミレスは、阪神との開幕3連戦で代打出場し、3打数2安打2打点と勝負強さを発揮。指揮官は「結果を出して準備してるし、4番で選手も納得すると思う」と左翼でのスタメン復帰を明言した。そうなると、残る中堅、右翼を誰に任せるか。

 ここまでの3試合の外野は左翼森本、中堅荒波、右翼金城が務めてきた。安定した守備に加え足もある森本、荒波はともに打率が5割超え。掲げる「せこいぜ野球」の中心としてチームを勢いに乗せてきた。金城も前日1日に球団第1号を放ち、初勝利に貢献。相手先発は左腕雄太だけに、右打者の森本、両打ちの金城を使うか、それとも機動力重視で荒波、森本の組み合わせにするか。リーグ連覇中で、今季負けなしの中日にどんなオーダーで挑むか注目だ。

 大事な地元開幕戦だが、あいにく天気は雨予報。それでも、中畑監督は「満席に近い状況だし、地元でチームが変わったぞ、というところを見てもらいたい。やるぞという強い気持ちを持って球場に来るよ」と、気合十分だった。【佐竹実】