「神宮男」が復活する!

 左太もも裏肉離れで離脱していた阪神マット・マートン外野手(30)が今日3日、ヤクルト戦(神宮)で1軍復帰する。3日に出場選手登録され、6番右翼での先発が予想される。神宮球場は昨季、打率4割2分5厘と大暴れした場所。抜群のタイミングでキーマンが復帰し、虎がいよいよ勢いづくで~!

 笑顔の裏に闘志が秘められていた。午後1時30分過ぎのJR新神戸駅。マートンは愛想良くファンに対応しながら、東上の決意を語った。準備OK!

 柔らかな表情は自信の表れだ。

 マートン

 権田トレーナーらトレーナー陣が一生懸命、毎日毎日僕のためにケアしてくれたおかげで、今日戻ってこれた。彼らに感謝したい。野球選手は誰でも100%の状態で常にいるのは難しいけど、戦える状態にあると思う。

 東京到着後は1軍合流し、神宮球場でナイター練習に参加した。フリー打撃では約50スイングで柵越え1発。右翼方向に打ち返すスタイルは健在だ。防寒対策でニット帽をかぶり、右翼守備でもハッスルした。

 マートン

 ナイターはこれぐらい寒いモノ。感覚を経験できたのは良かった。

 今日3日に1軍登録され、6番右翼での先発出場が予想される。指揮官は3日ヤクルト戦でのスタメン起用を問われると「もちろん」と即答した。予想スタメンは5番ブラゼルに6番マートン、7番金本…。大爆発はお預け状態の猛虎打線に安打製造機が加われば、一気に厚みが増す。

 和田監督

 ちょっと打席数は足りていないけど、結果を出しているから。万全なら(打順は)上に置きたいけど、最初は用心しながらになるだろうね。

 3月16日オープン戦ロッテ戦の守備で患部を負傷。開幕絶望どころか長期離脱も心配されたが、開幕からわずか3試合欠場でシーズンをスタートできそうだ。前日1日は2軍育成試合のNTT西日本戦に「3番右翼」で実戦復帰し、3打席で2安打1四球&二盗成功と大暴れした。まだ、これから2、3週間は患部のサポーター、患部付近をほぐすマッサージ棒が手放せないという。それでも突貫工事とは言わせない、驚異的な回復で戦列復帰した。

 マートン

 早く戻りたいという気持ちを常に持っていた。同時に、きっちり体の状態を上げていかないと。1日1日ベストを尽くしてやっていくよ。

 昨季は神宮球場で40打数17安打の打率4割2分5厘、3本塁打、8打点。セ・リーグチームの本拠地では最も相性が良い場所だ。ヤクルトに対しても、対セのカード別最高の打率4割と打ち込んでいる。最高のタイミングで、最強の男が復帰。開幕4戦目でベスト布陣を並べ、虎が思いきりアクセルを踏む。【佐井陽介】