<巨人5-1中日>◇11日◇東京ドーム

 守道竜が今季初の3連敗で阪神と並んでいた首位から転落した。9安打を放つも、得点はわずか1点。開幕ダッシュの原動力となった6番井端、7番平田がチャンスで機能しなかった。ただ、高木守道監督(70)は現状の打順を続ける考え。泣かぬなら泣くまでまとうホトトギス-。今はグッと我慢するしかない?

 開幕からの勢いが一気にしぼんでしまった。試合終了とほぼ同時にベンチ裏から出てきた高木監督は、あきれ果てた表情だった。ベンチ裏から駐車場まで続く通路。出てきたコメントは“タイムリー欠乏症”に陥った打線への嘆き節だった。

 高木監督

 ヒットはいらんで点をくれ。試合中にも(ベンチで)言ったんだよ。ヒットは打たんでいいから点を取ってくれって。(開幕から引き分け挟み)5連勝したときは6、7番が打点を挙げとった。

 苦言の矛先は6番井端と7番平田だった。特に深刻だったのが平田だ。1点を先制して迎えた1回2死満塁の場面でゴンザレスの外角スライダーをハーフスイングで三振。追加点のチャンスをフイにした。3回1死満塁の場面でも同じようなスライダーに泳がされて遊併殺。さすがに陽気な男もしょんぼりだ。

 平田

 技術不足です。経験を次につなげていかないといけない…。

 確かに平田の爆発力が開幕ダッシュの象徴だった。開幕広島戦ではチーム今季1号を含む2安打2打点でお立ち台に上がった。2戦目も3安打2打点とハッスル。だが、4月に入ってから27打数3安打0打点とさっぱりだ。そんな7番打者の成績に合わせるように打線はチグハグになってしまった。

 高木監督

 今のメンバーで組み替えようがない。クリーンアップでチャンスを作って6、7番でかえす。そこでヒットが出んことにはどうにもならん。

 指揮官は打線改造について強い口調で否定した。今日12日は球団新の13連勝を狙う吉見と巨人内海のエース対決。このままズルズルいくのか、打線が援護できるのか。順調なスタートを切った守道竜が最初の壁にぶち当たった。【桝井聡】