<ヤクルト2-1巨人>◇20日◇神宮
大阪からの移動日だったこの日の昼、ヤクルトの神宮クラブハウスで交わされた会話は短かった。
小川監督
今日は7番だから、気楽に打て。
畠山
はい、分かりました。
昨季は141試合、今季は開幕から16試合、4番で出場した畠山和洋内野手(29)が7番に降格した。前日まで得点圏打率0割。走者がいる場面では、29打席無安打だった。小川監督と畠山は「2軍監督」「2軍選手」からの長い付き合い。指揮官は「3冠王の(ソフトバンク)松中だって、悪ければ外れる。普通のことです」と、てこ入れに乗り出した。
ふがいなさを最も感じていたのは畠山自身だった。1点先制された直後の2回1死二、三塁、「7番畠山」に打順が回る。巨人内海の2球目、低めのカーブを右前に運んだ。得点圏21打席目で放った初安打に「良かった。結果的にヒットになって、気持ちは相当楽になった」と安堵(あんど)した。第3打席では直球を右前にはじき返した。
昨季は23本塁打を放ったが、キャンプ中から状態は上がらなかった。「いいと思ったことは1度もない」と苦しんだ。伊勢総合コーチと室内練習場にこもり、マウンドより近い13・5メートルから67歳が投げる遅いボールを打ち込んだ。畠山は「早過ぎたり、遅過ぎたり」と、打つポイントの試行錯誤を繰り返してきた。
同点適時打は、低めの変化球を逆方向に運んだ。当面は7番で出場する。「今日はミートすることを心掛けた。長打も打たなくちゃいけないし、しっかりと振る状態に持っていかないといけない」と、引き締めた。【前田祐輔】



