ヤクルトは3位争いするDeNAとの直接対決で3連勝したのは大きい。DeNA打線を3試合で計6失点に抑えたバッテリーを評価したい。
3回2死一塁の場面。カウント0-2から3球勝負で、松本健はエンカーナシオンから148キロの外角速球で見逃し三振を奪った。1戦目で先発した奥川から内角を意識させる伏線があったので、バットが出なかった。
続く6回の打席では攻め方のミスで中前適時打を浴びたものの、8回の打席では1球目の外角スライダーで一邪飛。このシーンが象徴するように、3連戦でインサイドを意識させたことで、外角球を効果的にする対策が功を奏した。
とかく強打者を抑えるのに「内角攻め」と表現されるが、必ずしも勝負するという意味ではない。いかに意識させるか。そうすれば投球の幅が広がる。ヤクルトは1、2戦目の捕手が古賀、3戦目は鈴木叶が先発マスクだったが、3連戦を通しての対策が共有できていたと思う。今後の戦いを占う意味では価値があった。
DeNAは8月は好調で今回のヤクルト戦前までは9勝2敗できていたが、この試合は10安打で1得点。単調な攻撃が気になった。
2回無死一塁。打席は7番林でカウント2-1のバッティングカウントで動ける場面だったが、無策だった。カウント2-2になっても同じで、結局はフルカウントから左邪飛で走者を進められなかった。続く戸柱もカウント2-1で動かず。そして2-2から空振り三振だった。
打順を考えれば9番が投手の片山。林、戸柱でチャンスを広げるエンドランかランエンドヒットで、1番度会まで回す作戦をとってもよかったのではないか。6回2死二、三塁の林の打席では、代打という手もあった。
1、2戦目で打線が低調だったことを考えると、積極的なアプローチで打開する手はあったと思う。直接対決は残り6試合。お互い対策を練って、激しいAクラス争いも続くだろう。
(日刊スポーツ評論家)




