<阪神1-0広島>◇26日◇甲子園

 やりきれない思いが充満していた。試合後の甲子園球場通路、サヨナラ打を浴びて敗戦投手になった広島デニス・サファテ投手(31)は「何も話すことはない」と声を荒げた。

 実際、圧巻の助っ投3投手リレーだった。先発バリントンは阪神打線をまったく寄せ付けなかった。5回1死まで無安打。「投打がかみあわないと勝利ができない。野手はもちろん、点を取ろうと思ってバットを振ってくれているのは分かっている。お互い一生懸命するだけです。クロスゲームだったので力いっぱい投げました」。7回4安打無失点の好投は報われなかったが、投球内容には胸を張った。

 2番手で8回から2イニングを投げたミコライオも抜群だった。来日最速となる157キロを2度マーク。「調子は上がってきている。ベストかどうか分からないけど、いい状態にきていることは確か」と話した。打線の援護がない中、持てる力を見せつけた。今後も「助っ投3人」が広島の浮沈を握る。