<ソフトバンク7-3楽天>◇6日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンクのウィリー・モー・ペーニャ外野手(30)が、推定飛距離140メートルの7号逆転決勝2ランで楽天を粉砕した。前頭部から後頭部へライン状に黄色く染めた奇抜ヘアで登場。1回に塩見のスライダーを左翼席上段に運んだ。見た目でも飛距離でも周囲の度肝を抜き、打線は今季初の1試合3本塁打と大当たり。本塁打王争いで独走態勢に入った助っ人が、チームを引っ張っていく。
白球は大歓声の中、左翼席上段の出入り口左に飛び込んだ。推定140メートル。「少しバットの先だったね」と振り返るから驚きだ。初回2死一塁、楽天塩見の117キロの甘く入るスライダーを見逃さなかった。1点先制された重いムードをひと振りで逆転した。
この日から、頭の中心に黄色いラインを入れた。ウルトラマンのような奇抜ヘアは、前日夜に夫人が染めてくれたもの。黒髪に黄色はチームカラー。ヒゲまで染めた。「数人からアジャ・コングに似ていると言われたよ」と携帯電話の画像を見せられ苦笑いだったが、ナインを和ませた。メジャー時代はヒゲや爪に色を塗ったことはあるが、髪を染めるのは初めてという。
秋山監督からの指導が生きた。試合前に約5分間、打撃ケージの後方で話し込んだ。「現役時代スタープレーヤーだった経験を参考にしたいと思った。(指導は)打席に臨む心がけ。打った後、監督に感謝の気持ちを伝えたよ」。秋山監督は「精神論だよ。いいところで打ってくれた。あの2点が大きかったね」と目を細めた。
陽気な男だが、職人的な部分もみせる。前日、バットの表面をベンチ入り口の角でゴシゴシこすっていた。191センチ、118キロの巨体をかがめ、武士が刀を研ぐように集中しバットを上下に動かした。「バットを締めるんだ」。擦ることによってバットの表面の目が詰まり、硬くなるという。
6回には左前打で出塁すると、続く松田の右前打で一気に三塁まで激走した。前日も相手がノーマークと見ると単独スチールを試みた。打撃以外も常に全力でプレーする。
地元福岡でようやく初のお立ち台に立った。「みなさんの前で本塁打を打てて最高です」と笑顔で語った。最後は「イチ、ニー、サン!
ブイ!
ブイ!」とお決まりの両手指さしポーズで締めた。
夫人はすでに次の奇抜ヘアのアイデアを温めているそう。「しばらくは、このまま」。ラッキーウルトラヘアで、チームを勢いに乗せ続ける。【石橋隆雄】



