<広島3-7ロッテ>◇28日◇マツダスタジアム

 2年ぶりに先発したロッテ香月良仁が、ローテーションの谷間を埋めた。6回 2/3 を自責点0で切り抜け、5回にはプロ初安打初打点で7得点につなげる打棒も見せた。西村監督も「チームとしてなんとか踏ん張らないといけなかった試合。いい仕事をしてくれた」と手放しで褒めた。

 昨季、ファームで1年苦汁をなめた間に磨いたスライダーが効いた。2回1死一、三塁のピンチに石原をスライダーで見逃し三振。そこから波に乗った。5回の打席では、その勢いのまま初安打。投手用の軽いバットを手に「直球を芯で捉えようと思った」と、シンプルに全米ドラフト1位のバリントンから打った。

 2年前は5回4失点での白星。プロ入り前にバイトしていたコロッケの揚げ方の方が堂に入っていたくらいだった。だが「もうコロッケの揚げ方は忘れました。前に進まないといけないので」。野球界で生き残るため、今は全神経を野球に注いでいる。