<西武2-1ロッテ>◇26日◇西武ドーム

 次なる舞台に進む後輩に向け、エールを込めた快投だった。「日本一を間違いなく争えるチームで、(大谷は)誰が見ても日本一のピッチャー」と評した母校の花巻東が決勝戦で敗退。西武菊池雄星投手(21)は「いろんな意味も含めて、今日の試合を頑張ろう」と誓ったマウンドで、今季初勝利を挙げた。

 好投のカギは、新たなスタイルだった。過去2戦の先発での変化球の割合は1試合目が3割7分9厘、2試合目が3割8分5厘。6割強が直球を占めたように、直球主体の本格派スタイルだったが、この日は4割6分1厘が変化球。「銀さん(炭谷)のリード通りに投げただけ」と多くを語らなかったが、最速148キロの直球とともに、緩急がロッテ打線を惑わせた。

 割合が増えたのは偶然ではなく、必然だった。過去2戦は直球、スライダーのほぼ2球種だったが、新球のカーブ、フォークが加わった。「使えるか半信半疑だったが、思い切って使ったら、タイミングを外せた」。15球投じたカーブが打者の目線を惑わせ、わずか2球のフォークも脳裏をチラリ。自身最多の6奪三振が、その証しだった。

 5回の投球練習中に左手の中指に血まめができたが、気迫で1イニングを3者凡退。5回1失点での降板に「連戦が続くので、もう少し長く投げたかった。申し訳ないです」と謝罪したが、今季初の貯金とともに、首位と3ゲーム差の3位浮上に貢献した。お立ち台に上がった菊池は「前半戦は結果を出せずに迷惑をかけたので、後半戦からは力になりたい」と決意を込めた。【久保賢吾】