<西武3-2楽天>◇25日◇西武ドーム

 重い1敗だった。楽天のルーキー釜田佳直投手(18)が西武戦に先発し、6回1/3を3失点で3敗目を喫した。5回まで無失点投球を続けたが、6回に崩れた。2死一塁からオーティズに2ランを浴び2失点。7回にも1死三塁とピンチを背負い、降板した。打線の追い上げも及ばず、3位ソフトバンクとは4ゲーム差に開いた。チームは5位に転落し、逆転CSへ再び厳しい状況に追い込まれた。

 3点目を奪われると、釜田はベンチで肩を落とした。6回に2点先制され、7回に1死三塁のピンチを背負った。ここで無念の途中降板。左腕ハウザーに託したが、代打カーターに初球を右前に運ばれた。自分が招いたピンチだったからこそ、落胆は大きかった。「負けられない試合だったので申し訳ないです。責任を感じます」と悔しさも一段と大きかった。

 1敗の重さが日に日に大きくなる。前日24日はソフトバンクとの直接対決でサヨナラ勝ちし、勢いをつけて所沢に乗り込んできた。田淵幸一ヘッドコーチ(66)も「西武戦が大事」と話していただけに、落とせない一戦だった。逆転でのCS進出へ重圧のかかる登板でもあったが、釜田は「それは言い訳になるので。これからも、こういう状況で投げるときがあると思うので、次は勝てるようにしたい」と、責任の重い1敗を受け止めた。

 経験のないプロの世界も、周到な準備で乗り越えてきた。シーズン前にトレーナーから、昨年まで楽天に在籍していた岩隈、先輩の田中の調整方法をA4用紙にまとめたものを入手。先発での中6日、中5日の調整の仕方など、さまざまなパターンを研究した。球団トレーナーも「質問もよくするし、高校生とは思えないくらい、しっかり自分の考えを持ってますね」と証言。プロで通用するには、どうしたらいいか考え、準備してきた。そして今季、7勝を積み上げてきた。

 この日は、初めて味わうシーズン終盤のプレッシャーをはね返せなかったが「こういう経験を生かしていきたい」と前向きに話した。今後の課題についても「場面、状況をしっかり意識して投げること」と、6回2死から本塁打を浴びた原因を冷静に分析。残り11試合、4ゲーム差の3位ソフトバンクを逆転するには、釜田の力も不可欠だ。失敗を糧に、次回登板で挽回するしかない。【斎藤庸裕】