<日本ハム5-2ロッテ>◇26日◇札幌ドーム

 日本ハム自慢の救援陣が、無失点リレーでリーグ優勝をぐっと引き寄せた。ロッテに6回に同点に追いつかれたが、7回から登板した石井裕也投手(31)、増井浩俊投手(28)、武田久投手(33)が走者を出しながらも無失点に抑えた。石井は前日8回に登板し痛恨の同点本塁打を浴びたが、きっちりリベンジ。武田久は球団タイ記録となる月間9セーブ目を挙げた。

 2つの四球で自ら招いた2死一、三塁の大ピンチ。7回からマウンドに上がった日本ハム石井が、こん身の投球で勝利を呼び込んだ。ロッテのサブローを2球で追い込み、3球目に選んだのは外角への直球。コースいっぱいを突いた143キロに、打席のサブローはまったく反応できなかった。「ボールかなと思ったけど、ストライクが入ってホッとしました」。見逃しの3球三振でピンチをしのいだ直後に、味方打線が爆発。前夜は終盤の8回に同点アーチを浴びた悲劇の左腕が、今夜は一転、今季初白星で投のヒーローとなった。

 体調不良による長期離脱を乗り越えて、V戦線を進むチームを支える。先天性の難聴というハンディキャップを抱えて、プロの世界へ飛び込んだ。今年は難聴が一因と考えられる一時的な体調不良にも悩まされ、4月6日に出場選手登録を抹消。再登録までに4カ月以上を要したが見事、復活し、9月に入って21試合中13試合に登板と獅子奮迅の活躍だ。打者の左右を問わずに持ち味を発揮できる石井は、今やブルペンの中でなくてはならない存在になっている。

 石井の21球から、増井、武田久と、苦しみながらも勝利の継投がばっちり決まって逃げ切った。連戦が続く救援陣だが、残り7試合。ラストスパートの時が来た。前夜は「悔しくて。気持ちを切り替えようと思ったけど、気になって寝付けなかった」という石井も「今日は帰ってゆっくり寝たいですね」と笑顔で帰路についた。【中島宙恵】