佑ちゃんがネバーギブアップ宣言だ。日本ハム斎藤佑樹投手(24)が6日、ポストシーズンのメンバー入りを諦めていないことを示した。楽天戦での屈辱的なKO劇から一夜明け、出場選手登録を抹消されて2年目のレギュラーシーズンが終了。8日から参加するフェニックスリーグでは、栗山英樹監督(51)の前で実戦登板も予定されており、クライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージで戦力になるべく再出発を誓った。

 厳しい現実を理解しつつも、気持ちだけは前を向いた。斎藤が、ポストシーズンへの思いを口にした。「まだ、日本一というチームとしての目標がある。そこで戦力になれるか、なれないかは分からないですけど、自分なりのポジションを見つけたい」。先発争いに加わるためのテスト登板だった5日楽天戦で、5回途中6失点KO。栗山監督の親心に応えることに失敗したが、心は折れていなかった。

 8日から参加するフェニックスリーグ(宮崎)では、栗山監督の前で“追試”の場が与えられる。チームは試合がない12日も、練習試合を組む予定で調整中。1軍首脳陣が滞在する11日からの4試合の間に、中継ぎとしてマウンドに上がる予定だ。吉井投手コーチは「彼も今季の優勝に貢献した選手。力があるのは、みんな分かっている。状態次第ではチャンスがあることは確か」と話した。

 札幌ドームでの全体練習に参加した斎藤は、1軍での登板機会がないため出場選手登録を抹消され、2年目のレギュラーシーズンを終えた。「開幕投手から始まって、2軍落ちも経験して、良いことも悪いことも経験した内容の濃い1年でした」。5勝8敗、防御率3・98と1年目を下回る成績に「課題もたくさんある」と振り返った。

 ルーキーイヤーとは違う、2年目ならではの苦悩も吐露。「2年目のジンクスじゃないけど、そういう言葉があるなら使わさせていただきたい」。2月の名護キャンプ終了時にはジンクスに負けない活躍を誓っていたが、ペナントレースでは覆せなかった。ただ、2年目の時間はまだ残されている。チャンスが巡ってくることを信じ、最後まで右腕を振り続ける。【木下大輔】