<ソフトバンク0-3オリックス>◇8日◇福岡ヤフードーム

 最後の144試合目にまさかのノーヒットノーランを食らったソフトバンク秋山幸二監督(50)が激怒した。最終戦セレモニーの監督あいさつ中に“事件”は発生した。最初はファンへの感謝などを語っていたが、だんだんとヒートアップ。普段は物静かな監督が最後はマイクをスタンドから外し、こう言った。

 「今日初めて僕はノーヒットノーランを食らいました。これは悔しい。このままじゃ終われないと思います。選手1人1人に、CSに向かって意気込みを語ってもらいたいと思います!」。完全アドリブで、選手全員による「公開反省会」が始まった。

 9回に代打で遊ゴロの柳田が「自分が打てず、ノーヒットノーランになってすいません」と謝罪すれば、先発山田は「今日はすいませんでした」と2回降板をわびた。ただ多くの選手が、3位からの下克上を口にした。森福は「負けるのは今日が最後。ここから全部勝って、日本一になります」と、日本シリーズで本拠地への帰還を誓った。

 終了後も、指揮官の怒りは収まっていなかった。「今日の試合じゃ、いかんやろう。悔しいと思わないと。もう1回、気持ちを引き締めてCSに向かわないといけない。気持ちは大事だから」とマイクリレーの意図を説明した。最後に悪いところは出し切った。連続日本一へ、13日から西武とのCSファーストステージが開始。異例の“ゲキ”を胸に刻み、ポストシーズンでリベンジを果たす。【大池和幸】