オリックスが、今季ロッテでプレーしたセス・グライシンガー投手(37)の獲得に本腰を入れることが29日、分かった。故障者が続出した先発投手陣の立て直しに向けて、日本通算59勝右腕に白羽の矢を立てた。

 グライシンガーは、今季からロッテでプレー。来日6年目で初のパ・リーグ球団に所属して、12勝8敗、防御率2・24。8月14日ソフトバンク戦では外国人投手で、初の12球団勝利を達成して、復活を果たした。

 10月19日に母国アメリカに帰国する際に「的確な指導で信頼していた西本投手コーチが(退団で)いなくなるのは大きい」と話していた。すでに帰国から1カ月以上を経過したが、ロッテとの残留交渉はまとまっていない。一方でオリックスには「恩師」西本投手コーチが新加入している。

 オリックスは今オフ、トレードで巨人から東野を獲得した。ただ村山球団本部長はこの日、球団納会に出席して「まだ補強はやっていかないといけない」とさらなる戦力アップを宣言した。グライシンガーが加入すれば、外国人枠争いは激化。マエストリ、フィガロも刺激を受けて、相乗効果で戦力アップも見込める。

 ◆セス・グライシンガー

 1975年7月29日、米国カンザス州生まれ。バージニア大からタイガース、ツインズ、ブレーブスでメジャー通算10勝16敗。07年にヤクルトで、08年に巨人で最多勝を獲得。今季からロッテでプレー。190センチ、90キロ。右投げ右打ち。